旅の自由度が桁違い!「車で行く山旅」の魅力と楽しむためのノウハウ

車で行く山旅

山を旅するなら、車でのドライブ旅がおすすめです。
公共交通機関では行けない場所にもアクセスでき、天気や気分に合わせて柔軟に動けるのが最大の魅力。
筆者はこれまで、屋久島の宮之浦岳を除く日本百名山に都内からマイカーでアクセスした経験があります。そんな筆者なりの、楽しさと実用的なメリット、そして実際に役立つ車旅の心がけや便利グッズについても紹介します。

目次

車で山を旅する楽しさ

新しい発見がある

予定外の寄り道こそ、旅の醍醐味!バスや電車の時刻を気にすることなく、その時の気分で立ち止まれるのが車旅の醍醐味。「googlemapで良さそうな滝を見つけた!」「この神社良さそう!」。
この「ちょっとした寄り道」こそが、旅に深みを与え、新しい発見になります。

伏伸の滝
伏伸の滝

筆者が東北の山旅の途中でたまたま見つけて寄った秋田市にある「伏伸の滝」。公共交通機関だったら多分寄らないような場所にも気軽に寄れるのでまさかの発見がある。

ドライブ自体が楽しい

ワインディングロードや峠道など、山旅では「走ること」自体が気持ちよく楽しいです。運転好きにはもちろん、自然を感じながら走る心地よさを味わいたい人にもおすすめです。

ジェットコースターの路
ジェットコースターの路

北海道の上富良野町にある「ジェットコースターの路」。どこまでもまっすぐで雄大、しかも一面雪!北海道ならではのドライブを堪能。

メリット 車で山を旅する6つの利点

①登山口の選択肢が広い

公共交通機関でのアクセスが難しい登山口やマイナーな登山口にもアクセス可能。マイカーやレンタカーであればほぼすべての登山口にアクセスすることが可能です。
時間も公共交通機関に合わせる必要がないので、時間を有効活用できます。

②事前に予定などをがっちり計画しなくていい

事前の公共交通機関や宿泊の手配などの準備は時間がかかります。
しかし車旅はそれらの準備がほぼありません。旅に出るまでが非常にスピーディーで、思い付きで旅に出ることも可能になります。

③天候やトラブルに合わせて予定を変更できる

突然の通行止めなどによるトラブルや現地の天候に合わせて、目的地の変更や行く順番を自由に変更できます。

④荷物を気にせず快適に移動できる

登山道具や撮影機材、キャンプグッズやアウトドアグッズなど思いつくものをとにかく積み込めるのも大きなメリット。筆者は積雪期は荷物が多い雪山装備に加えて、とりあえずスノーボードも持っていきゲレンデ滑走も視野に入れます。

⑤宿泊スタイルの自由さ

車中泊、キャンプ、温泉宿など、山行予定や天気、気分に合わせて宿泊方法を選べます。
「明日は長時間山行だから登山口駐車場で車中泊」「明日は移動と市街観光したいからホテルに泊まる」「雲一つない空で夜は星を撮影したいからキャンプ」など自由自在です。

⑥長期間になればなるほど山行の効率が良くなる

長期間の旅になればなるほど、その機動力を生かして、山行数を稼げます。
筆者は過去に8日間7山行(西日本の百名山全部+おまけを回る)の旅をしたことがあります。
その時の山行記録はこちら。(大台ケ原八経ヶ岳剣山石鎚山大山伊吹山恵那山

車で山旅の役立つノウハウや心がけ

ここからは筆者が実践している、車で山旅で役立つノウハウや心がけを共有します。

出発の前に調べる事

①目的地の登録

ある程度決まっている大きな目的地は、googlemapなどで地点登録します。実際登録した場所をナビするのにも使います。筆者は大きな目的地以外はほぼ現地で調べます。

②登山口周辺の交通規制

登山口周辺のマイカー規制や冬季通行止めなどは前もって調べておきます。マイカー規制の場合は代替え交通(送迎バス)などの情報も調べておきます。登山口の名前や道路の名前などで検索して地方自治体や公共機関などのHPで確認します。(必ず信頼できる情報源で確認してください)

③山行計画はあらかじめ作っておく

ヤマレコなどのサービスであらかじめ目的の山の登山計画を作っておきます。ルートの候補が複数ある場合も全部計画を作っておきダウンロードもしておきます1。ヤマレコの場合その計画から簡単に登山届も出すことができます。
また、当たり前のことだとは思いますが、山の状況(火山情報、登山道閉鎖)は調べておきます。最終的に公共機関のHPや公共機関のSNSなどの信頼できる情報を確認します。

④大まかな所要時間

登山口までの距離(所要時間)や山行時間はあらかじめ調べておき、山行開始時間などを前もって頭に入れておきます。

5日以上の長期間の旅行であれば、目的地間の大体の距離や所要時間をスマフォのメモなどにまとめておくと便利です。各目的地の大体の距離感がつかめ、急な悪天候などでの計画変更もやりやすいです。
例)筆者が過去九州山旅行した際に作ったメモの一部。

自宅 14h(1100km)牧ノ戸峠駐車場 45m(45km)仙酔峡駐車場 1h(50km)祖母山神原駐車場・・・

宿泊施設(ホテルなど)の予約

筆者は基本的に、宿泊施設を調べたり予約する場合は宿泊日の前日もしくは前々日にやります。そうすることで思い付きの行動や天候などに合わせます。これは旅の途中で夕食などの休憩時にやることが多いです。2
筆者は「じゃらん」のスマホのアプリを使用しています。掲載施設が多く、自分の情報などあらかじめ登録しておけば簡単で素早く予約可能です。

宿泊地を選ぶときの筆者なりのポイント

①地方都市から選ぶ
観光スポットではなく、地方都市にあるホテルを探します。
②駅から少し離れたホテル
国道沿いやインターチェンジの近くなど少し駅から離れたホテル。食事や買い物は車で行けばいいので駅から離れてても問題ないです。また駐車場が大きく無料であるケースが多いです。(例:ルートイン)
この2つ観点から探すと比較的予約が取りやすく、コストパフォーマンスも高いことが多いです。3

コンビニやガソリンスタンドは寄れるうちに寄る

コンビニやガソリンスタンドに行く必要がある場合は、寄れるうちに寄った方が良いです。四国の山間部とか一度入ったら近くのコンビニまで1時間以上かかるといった所もあります。四国に限らず、まだ先にもあると思ってスルーしない方が吉です!

道の駅、地元のスーパー、ドラッグストアをうまく利用する

都度コンビニなどに寄る必要がなければ、道の駅やスーパー、ドラッグストアーなどが道中にあったら積極的に利用するといいです。あらかじめ飲み物などまとめて買ったりすればコンビニより安く済みますし、時間も節約できます。行動食を地元のお土産にするといった楽しみ方もあります。地方の大きなスーパーにはお土産も扱っているところが多いので便利です。

移動の休憩時や滞在時に観光スポットをチェック!

食事などの休憩や滞在時にgooglemapなどで近くの温泉や観光スポットをチェックして、温泉や良い見どころがないか探すのは楽しいですし、「新しい発見」につながります。車なので移動に関する大きなアドバンテージがあります。事前に調べなくても、現地で余った時間でやればいいのです。ちなみに筆者は滝が好きなので、googlemapで「滝」と検索することが多いです。

ご当地パンフレット
ご当地パンフレット

高速のサービスエリア、道の駅、ホテルなどには観光パンフレットが置いてあることが多いです。もらって時間があるときに見るのもお勧めです。

車中泊はシンプルに

筆者は車中泊を楽しみたいわけではなく、単純に睡眠がとれればいいと考えています。
過去ミニバンなどでフルフラットになるタイプの車などできちんと寝床を作ったりしていましたが、結局運転席でも睡眠の質は変わらないので、運転席を倒して寝ています。車中泊グッズもテント泊で使用するものを使っています。そうすることで手間や物が省け、行動も早く、結果得することが多いです。

車中泊はマナーを守りましょう

そもそも車中泊していい場所かどうかも確認しましょう。また駐車場内にテントなどを張っている人もいますがそれも禁止されていたりすることが多いです。またエンジンをかけっぱなしは周りに迷惑になるのでやめましょう。

持ち物や便利なグッズなど

車中泊グッズ

サンシェイド

車用サンシェイド

主な目的はほかの車のヘッドライトの明かりを遮るためです。個人的に一度眠ってしまえば問題ないのですが、強烈な明かりが車内に入ると入眠の妨げになります。
筆者は両サイドのドアもカバーできるものを使ってます。また寒い時期は窓からの冷気もきついので、それを防ぐことを期待して使ってます。

ランタン、ライト

キャリー・ザ・サン

CARRY THE SUN(キャリー・ザ・サン)というソーラ発電のランタン。因みにテント泊登山でも使用しています。充電は車のダッシュに置いておけばいいし、畳めてコンパクト軽量です。ループもついているのでカラビナ等で吊るせます。
また、トイレ等に行く場合は登山で使用しているヘッドライトも使います。
【注意】登山で持っていく場合は車内に置き忘れないように!

寝具関連

基本的にほぼテント泊で使用するものを使っています。マイナス5度ぐらいまでは快適に過ごせます。4

  • 3シーズンの寝袋(すべての季節持っていく)
  • ダウンジャケット、ダウンパンツ、ダウンソックス、ネックカバーやフェイスカバー(寒い時期のみ)
  • ホカロン(寒い時期のみ)
  • ホームセンターなどで売っている、ブランケットや枕代わりのクッション(多用途)
  • 運転席や助手席の足元に敷くマット(筆者は運転席の座席を倒して寝ています。靴を脱ぐので汚れ防止の為)
テント泊寝具一式

これらはテント泊でも使っているものです。
寝袋は真夏でも持っていきます。場所によっては10度ぐらいまで冷え込んで寒くて起きてしまうケースもあります。これらを登山同様、圧縮袋に入れて持っていきます。登山でも十分使えるちゃんとしたものをお勧めします。登山はもちろんキャンプでも使えます!

その他グッズなど

モバイルバッテリー

車からも直接充電できますが、カメラやスマートウォッチなど機器が多い場合は、USBコードの取り回し等でストレスがあることも多いのでモバイルバッテリーをもっていきます。筆者は山で使うものとは別でいくつか持っていきます。
モバイルバッテリーの充電を車から直接することも多いです。

JAFの会員

年会費はかかりますが、JAFの会員は個人的にお勧めします。車のトラブルにも使えますが、サービスエリアやリゾート施設などでJAF会員特典がある場合があります。(リフト券の割引等)また、旅に関係なく日々の生活でもファミレスやドラッグストアなどのクーポンなどかなり使えます。
JAFのホームページなどで確認して検討してみてはいかがでしょうか?

虫よけ、虫刺され用薬

特に夏季は車内に虫が入ったり、車外にちょっと出るだけでも蚊にさされるケースがあります。特に虫刺され用薬は夏はほぼ必須です。筆者は車専用に置いてます。

まとめ

以上、筆者なりの車で山旅をする魅力とノウハウでした。
車で行く山旅は、登山の幅をぐっと広げてくれる自由な旅スタイルです。行き先も、時間も、寄り道も思いのまま。
少しの準備と工夫で、どんな山行も快適で充実した時間になります。
また、経験を重ねるごとに旅が洗練されていき、より濃密で充実した旅ができるようになります。
新しく気づいた点などがあったらこの記事をアップデートしていきますので、機会があったらまたのぞきにきてください!

  1. 登山口だと電波が無くてダウンロードできない場合がありますので前もってダウンロードすることをお勧めします。 ↩︎
  2. 但し、宿泊地を決めて数日活動する場合や、泊まりたい宿がある場合はこの限りではありません。 ↩︎
  3. 但し、宿泊すること自体が目的(例えばここの温泉に入りたい)であるならばこの限りではありません。筆者は目的の登山口の近くの宿泊施設は基本利用しません。登山口の駐車場で車中泊をします。 ↩︎
  4. 筆者はどんな季節でも車中泊でエンジンをかけることも、エアコンもかけることはありません。それらが必要と感じたこともありません。稀に冬季にエンジンかける人がいますが、周囲の迷惑になりますし危険です。それらが必要な場合は素直に移動するか、宿泊施設に泊まりましょう。 ↩︎
車で行く山旅

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