尾瀬を代表する山「至仏山」を紹介します。
関東圏内からのアクセスも良く、お手軽に尾瀬を堪能できる山です。獲得標高も1000m以下なので比較的初心者にもおすすめです。季節は春の水芭蕉の季節から、秋の草紅葉の時期まで楽しめます。
また周辺の立ち寄りスポットも多く、奥日光なども近くにあるため自家用車で行く場合は旅全体の充実度が高いです。
何度もこの地を訪れている筆者がルートやアクセス、山行後の立ち寄りスポットなどを紹介します。
- 関東からのアクセス良好で初心者にもおすすめ
- 本州最大の湿原と高山植物を堪能できる
- 周辺の立ち寄りスポットが充実、旅全体の充実度が高い
アクセス
戸倉の駐車場までマイカーで行き、そこから鳩待峠まではバスや乗り合いタクシーで行く
基本的に登山口の鳩待峠まではマイカー規制で一般車両は通行禁止区域です。
戸倉へは関越高速道路「沼田IC」、国道120号を日光方面へ、「鎌田」信号を国道401号へ。
第一駐車場の位置はこちら、ここから県道63を少し上がったところ(歩いていける距離)に第二駐車場があります。

駐車場は有料です。戸倉にある駐車場は数百台とめられるので繁忙期でも止められないことはないと思います。トイレもあります。
バスの乗車券を購入後、バスもしくは乗り合いタクシーで鳩待峠へ
バスの乗車券は上記の第一駐車場のほかに第二駐車場でも購入できると思います。乗り場も第一第二それぞれあります。乗車券はバス、乗り合いタクシー共通です。
時刻表は関越交通さんのサイトで確認してください。「鳩待峠 バス 時刻表」などで検索すると出てきます。繁忙期は時刻表に関係なく乗り合いタクシーが出ます。
コースガイド
基本データ
| 標準タイム(休憩なし) | 6時間 |
| 移動距離 | 11.1km |
| 獲得標高 | 登り8310m 下り831m |
| 施設関連 | 山ノ鼻に山小屋とトイレあり |
ルートは鳩待峠から頂上までのピストンもありますが、山ノ鼻経由で尾瀬ヶ原を通る周回ルートをお勧めします。
尾瀬ヶ原の大湿原と途中山道からの振り返りの大絶景が堪能できます。
山ノ鼻~至仏山(通称:東面登山道)は上り専用です。したがって左回りのみになります。
鳩待峠ー56分ー山ノ鼻ー184分ー至仏山ー24分ー小至仏山ー16分ーオヤマ沢田代ー71分ー鳩待峠
標準タイムはヤマレコでの標準タイムです。
ルートマップと標高グラフは実際に筆者の山行記録のものです。筆者の山行記録はこちら
コースの見どころ
鳩待峠

売店は早朝はやってないです。帰りのバスチケットはここで購入します。2025年に新しい休憩等と宿泊可能な施設ができました。
名物の花豆ソフトクリームも健在です。帰りにでもどうぞ。

今まであった鳩待休憩所は令和7年7月31日で閉店になったようです。
2025年9月現在この裏にトイレがあります。


1枚目:登山口、ここからまずは尾瀬ヶ原方面へ
2枚目:木道にTEPCOの焼印。尾瀬の大半は東京電力HDが保有しており、管理や整備も子会社が行っています。
ちなみに鳩待峠から山ノ鼻までは標高200m弱下ることになります。
山ノ鼻&尾瀬ヶ原

1時間ほどで山ノ鼻に到着です。
ここにビジターセンター、至仏山荘があります。
自販機が設置されています。テント場もあります。1




山ノ鼻を出るとすぐ尾瀬ヶ原です。ここでしばらく散策するのもありです。1枚目写真の奥にあるのが至仏山。
3枚目は秋の尾瀬ヶ原、草紅葉がみどころです、奥は燧ケ岳。4枚目は残雪期の尾瀬ヶ原。
山ノ鼻~至仏山山頂

ここからのぼりが始まります。
森林限外より上は、上り専用になるので要注意です。
ここから山頂までは登りっぱなしです。

森林限界を超えるあたりから、登山道に蛇紋岩という岩が露出してきます。この岩は濡れてなくても滑るので要注意。一部が少し黒光りしてたりします。


森林限界を超えて、振り返るとこの絶景(尾瀬ヶ原と燧ケ岳)


比較的急登に入る部類かと思います。ただ距離は長くはないのでゆっくりでも大丈夫です。山頂近くは階段が整備されています。



夏の道中にみられる花です。(9月上旬撮影)

山ノ鼻から約3時間ほどで山頂です。
山頂はあまり広くないですが眺望は360度良好です。


山頂からの眺めは良好、1枚目は北側の稜線、直下の稜線。2枚目は越後駒ケ岳方面。写真はありませんが日光方面も見えます。
小至仏山から鳩待峠

下山します。すぐ先に小至仏山が見えます。
急なアップダウンに見えますが、短いのであっという間です。

途中、オヤマ沢田代というちょっとした高層湿原があります。
ここから1時間20分ほどで鳩待峠に戻ります。
登りは急登ですが、距離も短いので初心者にもおすすめです。
今回は無雪期の紹介ですが、残雪期に期間限定で今回紹介したコースの逆回りができる時期があります。
それはまた別の記事で紹介できればと思います。(期間限定の参考記録はこちら)

このコースの注意点
帰りのバスの時間に注意
帰りのバスの時間に注意してください。時刻表や当日行のバス内でも案内されると思いますが最終便の時刻を確認して余裕のある計画を立てましょう。もしきつそうと思ったら、周回ルートではなく鳩待峠からのピストンに計画変更もありだし、いっそのこと至仏山には登らず、尾瀬ヶ原を周回して戻ってくる計画に変えましょう。
そのいうケースに備えて、事前に尾瀬ヶ原のルートを事前確認するといいです。
蛇紋岩は滑りやすいです
蛇紋岩は濡れてなくても滑りやすいので要注意です。滑りにくい靴推奨です。
森林限界を超えたあたり、若干黒光りしているのが特徴です。
立ち寄りスポット情報
温泉
周辺には温泉がたくさんあります。
戸倉にも第一駐車場の近くの尾瀬ネイチャーセンター内に「戸倉の湯」がありますが、今回は少し足を延ばして日光方面にある温泉を紹介します。

加羅倉館
戸倉から戻って、国道120号を沼田と逆の日光方面へ。
温泉旅館ですが日帰りも受け付けています。露天風呂はありませんが、源泉かけ流しの無色透明の湯です。ここらんは白根温泉といいます。日光白根山が近くにあります。
ここの近く(ほぼとなり)にも「白根温泉薬師の湯」がありこちらは広い露天風呂があります。
沼田に戻る方面にもいくつかあるので温泉には困らないと思います。
ドライブ、観光スポット
山行時間も比較的短く、お昼ぐらいに下山すると結構時間が余ります。
そんな時は国道120号を奥日光方面にドライブがおすすめです。(沼田とは反対方向)

戦場ヶ原
晴れているとこの写真のように男体山がばっちり見えます。ほかにも散策ルートがあったり、大きなレストハウス(三本松茶屋)があるので食事などもできます。
ここを通る国道120号線は中禅寺湖、華厳滝など、名所がたくさんあります。秋には紅葉ロードのドライブも堪能できます。奥日光湯元温泉もあります。
首都圏にお住まいで、ドライブも堪能したい場合は、行きは関越で行き、帰りは東北自動車道でゆっくり帰るのも十分ありです。
食事
群馬は豚の生産でも有名らしく、沼田市内の国道120号線は「とんかつ街道」といわれてとんかつ店が多いです。

とんかつトミタ
国道120号沿い、沼田インター近く。
某番組でも紹介された有名なお店。人気なので夕飯時は並ぶと思います。個人的には「上ロースかつ定食」がおすすめですが、結構な確率で売り切れてます。
筆者は6回ほど行ってますが、2回ぐらいしか食べられてないです。写真は「上ヒレカツ定食」
まとめ
尾瀬の中でも、尾瀬ヶ原、至仏山は群馬側なので、首都圏からアクセスしやすく、日帰りが十分可能です。
更に周辺にはここで紹介したもの以外にも見所が多く、登山のみならず、日帰り旅としての密度が高くなります。
様々なパターンが考えられるので、何度行っても良いと思います。
今回は日帰りですが、キャンプ場でテント泊と組み合わせて日光白根、男体山、上州武尊などに登ったり、周辺のスポットをはしごするのも良いと思います。
- 施設の利用状況は現地の公式HPなどで最新の情報を確認してください。天候や熊出没の影響で利用できないケースがあります。 ↩︎

